■地域課題解決起業支援セミナーｙ²advanced

山梨県立やまなし地域づくり交流センターは、公益財団法人　山梨総合研究所と共催で11月27日・28日に地域課題解決起業支援セミナー「ｙ²advanced」を開催しました。

このセミナーは、地域課題の解決に向けて「何かやってみたい人」を対象に、課題を論理的思考と感覚的思考でとらえ、新しいアイデアとビジネスモデルを作成するもので、大学生から社会人まで17人の申し込みがありました。

参加者は、Web上のホワイトボード「miro」を使って個々に考えている課題を共有し、課題を解決するために事業の「機会領域」を見つけるワークを行いました。

ファシリテーターを務めた山梨総合研究所の安藤智博さんは、それぞれの課題を新しい視点でとらえ、解決の「手段」を可能な限りピックアップすることが重要と説明し、参加者は山梨総研のスタッフのサポートを受けながら、事業の機会がどこにあるのかを探求しました。

2日目は、交流センターの相談員と宮沢洋副センター長がアドバイザーを務め、機会領域に沿った「アイデア」出しと、それを図式化、可視化するアイデアスケッチを行い、事業の資金調達の方法としてクラウドファンディングについて学びました。

クラウドファンディングの講師を務めた中小企業診断士の澤　伸恭さんは、クラウドファンディングは「アイデアを市場に評価してもらう仕組み」と説明し、具体的なターゲットにわかりやすく表現するプレゼンテーションが重要と強調しました。

セミナーの締めくくりは、全員が自身の考えた課題解決の事業概要をプレゼンテーションし、資金調達の返礼品を発表しました。

参加者の事業のテーマは「フリースクール」「コミュニティー」「地域再興」「ジュエリー」「体験型」「フルーツ」ほか、と実に多彩でした。

参加者からは、「色々な人とかかわることで、自分だけではできないアイデアを出せた。知識をつけていくことが大事だと思った」「色々な人が色々なことを考えているのが面白かった」「考えて行動に移すことが大事。引き続きやってみたい」といった感想が出されました。

一方、アドバイザーからは、「どれも山梨の地域に必要で、ぜひ実現してほしい」「みなさんが自分ごととして課題を見つけてきているのがよかった。この調子で起業していけたらいい」といった評価がありました。

やまなし地域づくり交流センターでは、こうしたセミナーが起業・創業のきっかけになることを目指し個別の相談を受け付けます。12月5日（日）は、第３弾として「異業種交流会　ｙ²mix」（ワイスクエア・ミックス）を開催し、県内の多様な人たちがネットワークを広げる場を提供します。お申込みは、やまなし地域づくり交流センターのホームページまで。